高松病院通信 2月・3月号(NO.110)
[高松病院通信]
リアリティ・オリエンテーション
認知症の症状には「今は何月何日なのか」「季節はいつなのか」など、現在の時間や自分がいる場所がわからなくなる見当識障害があります。
この見当識障害に対する訓練として、リアリティ・オリエンテーションがあります。リアリティ・オリエンテーションとは、今いる場所や日付けの質問を通じて、残存機能へと働きかける事を目的とした療法です。
家庭でも日常のコミュニケーションの中で出来る療法で、例えば「ご飯にしましょう」ではなく「そろそろ8時なので、ご飯にしましょう」と現在の状況も一緒に話すようにします。また言葉で伝えるだけでなく、カレンダーや時計、季節の花や食べ物も一緒に見せながら話す事で、より効果的となります。
糖尿病予防~食べ合わせの大切さ~
青森県では糖尿病による死亡率が高く、予防が勧められている病気のひとつです。食後の血糖値が急激に上がる状況は心血管疾患による死亡リスクがあります。血糖値を急激に上げる食事で勘違いされやすいのは、総カロリーよりも食べ合わせが大事な事です。
糖質は他の栄養素と一緒に摂る事で、吸収速度が緩やかになります。毎食におかずを取る事は、血糖調整に役立ちます。特に朝食は単品になりやすいので、主食の他に副食の2品が揃った食事を行うよう意識しましょう。